勝手気ままにクラシック
2001年12月31日


2001年のベスト・コンサート

 2001年のコンサートを振り返って。コンサートに行った回数、31回!1999年が30回、2000年が22回ですから、最高記録ではないですか。おそらくちゃんと数えていない1998年以前を含めても一番多いでしょう。良いこと、良いこと(^^)。
 今年のコンサートの雑感ですが、ひとつはプロのオーケストラの魅力を改めて知ったこと、でしょうか。技術的なうまさはもちろんですが、そこに”熱い思い”が加わったときに出てくる音の何と魅力的なこと!・・・いや、プロとかアマとかいう区別はあまり意味がないでしょう。”人に何かを伝えたい”、”何かを表現したい”とき、演奏者の「音」が「音楽」というカタチになって聴き手の眼前に現れる、ということだと思います。
 あと、今年は「声楽曲」の魅力に目覚めた年でした。特にバッハのカンタータを始めとする宗教曲です。言葉や意味がわからなくても、心に響いてくるものがあります。聴いているうちに「謙虚」な気持ちになります。”欲”というものが無駄のようなものに思えてきます。何故そういう気分になるのか?言葉がわからないのにそういう気分になるのは、ひとえに音楽の力でしょう。音楽というのは何と不思議なものか・・・。
 ということで、今年のコンサート、ベスト3はこれです。

1.オーケストラ・ダスビダーニャ第8回定期演奏会(2001.2.18/東京芸術劇場大ホール)
  指揮:長田雅人
  バス独唱:岸本力
  混声合唱:コール・ダスビダーニャ
  ・ショスタコーヴィチ:「主題と変奏」作品3(日本初演)
  ・ショスタコーヴィチ:詩曲「ステンカ・ラージンの処刑」作品119
  ・ショスタコーヴィチ:「交響曲第12番」<1917年>作品112

2.東京フィルハーモニー交響楽団第20回名古屋定期演奏会(2001.7.24/愛知県芸術劇場コンサートホール
  
チェロ:セルゲイ・スロヴァチェフスキー
  指揮:ヤーノシュ・コヴァーチュ
  ・ドヴォルザーク:序曲「オセロ」作品93
  ・ドヴォルザーク:「チェロ協奏曲番」ロ短調作品104
  ・ドヴォルザーク:「交響曲第7番」ニ短調作品70

3.大阪フィルハーモニー交響楽団/朝比奈隆の軌跡2001(2001.4.21/ザ・シンフォニーホール)
  
指揮:朝比奈隆
  ・ブルックナー:「交響曲第5番」変ロ長調
 
 1位のダスビダーニャの演奏会は2回目でしたが、ショスタコーヴィチしか演奏しないという”オタク・オケ”だけあって、とにかく気合の入り方が異常とも言えるほどすばらしく、圧倒されっぱなしの演奏会でした。もちろん、ショスタコーヴィチの音楽がすばらしいということもあります。
 2位のコヴァーチュ/東フィル。「この指揮者となら心中してもいい」と思えるようなオーケストラの楽員の集中力に圧倒されました。このコンビのコンサート、来年もぜひ行きたい!
 そして3位の朝比奈隆/大フィル。まさか、これが最初で最後の機会となるとは!そう、朝比奈隆さんは、12月29日の夜、逝かれてしまったのです!嗚呼、巨星落ちる!10月下旬から体調を崩され、静養していたというニュースは聞いていましたが、しばらく休んでまた舞台に出てこられると思っていたのに・・・。だって、4月の演奏会では、90分近く立ちっぱなしで、いつものように背筋をぴしっと伸ばされて、堂々たる指揮ぶりだったのに。
 音楽は人が創るもの。朝比奈氏亡き後、あのザ・シンフォニーホールで、あのとき轟いたブルックナーを、もう我々は二度と耳にできない。他の指揮者が2人、3人集まったところで、あの音が甦るとは思えません。でも、彼は十分長生きし、最後まで自分の好きな音楽をやれた。本当に指揮者冥利につきるのではないでしょうか。朝比奈隆最後の年に、最高のブルックナーが聴けたことは、本当に感謝すべきこと。慎んでご冥福をお祈りしたいと思います。


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