最近行ったコンサート
2003年6月
- 6月8日(日)大田区民ホールアプリコ大ホール
神奈川大学管弦楽団第44回定期演奏会
エルガー:行進曲「威風堂々」第4番 ト長調 作品39-4
グリーグ:「ピアノ協奏曲」イ短調 作品16
ドヴォルザーク:「交響曲第9番」ホ短調<新世界より>作品95
ピアノ:江上菜々子
指揮:松岡究
よいプログラムに惹かれ、出かける。ホールの前には長い行列。本当に長い。入場制限をするほど。混んでいたが、中央のよい席を確保。「威風堂々」第4番は、有名な第1番ほどではないが、祝祭的な曲。幕開けの曲としてぴったりだ。
続くグリーグのピアノ協奏曲。江上さんのピアノは明晰で粒立ちがよい。テンポ・ルバートも絶妙で、聴いていて快感。オーケストラも、ピアノと一体となり、よい雰囲気を出している。第1楽章のカデンツァは、江上さんの持ち味がいかんなく発揮される。テクニックも唖然とするほどうまいうえに、漂う情感もすばらしいと言うほかない。ピアニッシモが絶品。第2楽章冒頭の北欧の美しい自然を想わせる音楽、オーケストラはよい音を出している。ここでもピアノの美しさは最高。第3楽章のコーダでは、スケールの大きさに鳥肌が立ちました。名演でした。江上さんは国内外の数々のコンクールに入賞されるなど、すでに大活躍されているそうですが、今日の演奏を聴いて非常に優れた感性をお持ちの方だということを実感しました。他の曲も聴いてみたいものです。
後半は「新世界より」。松岡さんの指揮は特別なことはせず、まとも。ただ、オーケストラの意欲がピアノ協奏曲に比べやや後退しているのがちょっと残念。もう少し楽しんで思いっきり演奏してくれたら、と思いました。どこが特に悪いということではないのですが・・・。
- 6月29日(日)新潟県民会館大ホール
新潟交響楽団第72回定期演奏会
ブラームス:「悲劇的序曲」 作品81
ブラームス:「ヴァイオリン協奏曲」ニ長調 作品77
プロコフィエフ:バレエ組曲「ロメオとジュリエット」より
@モンタギュー家とキャプレット家(第2組曲-1)
A少女ジュリエット(第2組曲-2)
Bマドリガル(第1組曲-3)
Cメヌエット(第1組曲-4)
Dロメオとジュリエット(第1組曲-6)
Eティボルトの死(第1組曲-7)
Fロメオとジュリエットの別れ(第2組曲-5)
Gジュリエットの墓の前のロメオ〜ジュリエットの死(第2組曲-7,第3組曲-6)
ヴァイオリン:岩谷祐之
指揮:河原哲也
仕事で新潟に来た。「ぶらあぼ」で探しても休日に新潟でコンサートはなく、何でもいいからクラシックはやってないのかと、インターネットで検索していたら、こんなページがありました。お陰で新潟交響楽団にコンサートに行けることになりました。この日は、泊まっている宿の最寄り駅、信越本線の来迎寺から、西に向かい、柏崎から越後線に延々と乗り、新潟の1つ手前の白山で下車。会場の新潟県民会館までは歩いて15分ほど。隣の近代的なコンサートホール「りゅーとぴあ」に行きたかったのですが、こちらの少し時代を感じさせる落ち着きのあるホールもいいものです。開演前には長い行列が。私は指定のなかなかよい席をゲットしました。
ブラームスとプロコフィエフというなかなかよいプログラム。団員がステージに現れると、拍手。最初の悲劇的序曲は、少し遅めのテンポで丁寧に鳴らします。オーケストラはなかなかきれいですが、指揮のせいか、もう少し音楽に勢いがあると良かったかな?
次はヴァイオリン協奏曲。ヴァイオリンの岩谷さんは1977年生まれですから、今年26歳。プログラムによると、彼のお母さんもヴァイオリニストとしてこの新潟交響楽団(地元では”ガタ響”と呼ぶらしい)と共演した歴史があるそうです。しかも彼のお爺さんもガタ響の団員だったそうです。これを聞いただけで、このオーケストラの歴史の重みを感じます。
オーケストラの序奏、さっきは少々重く感じられた音も、この曲にはよく合っています。そしてヴァイオリンが入ります。おっ、これはうまいなと思わせます。とてもきれいなヴァイオリンです。魅惑的と言っていいほど。1999年の日本音楽コンクールのヴァイオリン部門で第1位という成績を修めていますから、うまいのは当然かもしれませんが、最近のヴァイオリン奏者にありがちな技巧臭がまったくありません。自ら音楽に陶酔するような甘美な音色。オイストラフを思わせます。ブラームスのヴァイオリン協奏曲は、ブラームス好きの私でも結構苦手な曲で、あまり好んで聴く機会がないのですが、今日のヴァイオリンはもっと聴きたいと思ってしまいます。技術的にはもっとうまい人がいると思いますが、その生まれ持ったみずみずしい音楽性には聴衆を惹きつける魅力を持っています。よくぞこういう人をコンクールで1位にしてくれたと感謝したい気持ち。今の時代にもこのような音楽性豊かな奏者がいることを同じ日本人として誇りに思います。特に第2楽章は、彼の美質が最大限に発揮されました。オーケストラも彼のヴァイオリンにつられたのか、実によい音を出していました。これはよい演奏を聴きました。
さて、後半はロメオとジュリエット。これは好きな曲ですが、生で聴くのは初めて。今日は3つの組曲の中から8曲が演奏されます。@はプロコフィエフならではの名曲。順不同なので、物語を楽しむ感じではないのですが、どの曲も独創的で魅力的な旋律にあふれています。私が一番好きなのはE。これは文句なしにかっこいい曲。聴いてると興奮してきます。Fの冒頭のフルートがきれいです。中間部の金管も厚みがあり、充実しています。Gも感動的な曲です。オーケストラも力演でした。相当難しい曲かと思いますが、落ち着いた安心して聴ける演奏でした。
アンコールは、同じロメオとジュリエットから、第2組曲-4の「踊り」。ピアノが印象的。これで終わりかと思ったら、まだありました。ヨハン・シュトラウスU世のポルカ「雷鳴と電光」。これはガタ響ファンへのサービスでしょう。誰が聴いても楽しめる曲ですからね。アマチュアですが、県名を冠しているだけあって、地元の期待も大きいことでしょう。また機会があったら来てみようと思います。
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