最近行ったコンサート
2003年8月
- 8月3日(日)横浜みなとみらい大ホール
町田フィルハーモニー合唱団第6回演奏会
ブルックナー:「テ・デウム」ヘ短調 WAB.45
モーツァルト:「レクイエム」ニ短調 K.626
指揮:荒谷俊治
合唱:町田フィルハーモニー合唱団
管弦楽:町田フィルハーモニー交響楽団
ソプラノ:松原有奈/メゾソプラノ:戸畑リオ/テノール:大間知覚/バリトン:鹿又透/オルガン:川越聡子/ソロコンサートミストレス:吉井孝子/合唱指揮:松井眞之
町田フィルハーモニー合唱団の演奏は、昨年10月の第九に続き2回目。今回は、ブルックナーのテ・デウムとモーツァルトのレクイエムという重量級のプログラム。ブルックナーのテ・デウムは生で聴くのは初めて。CDはウェルザー=メスト/ロンドン・フィルを持っていますが、あまり熱心に聴いたことはありません。(他の声楽曲としては、1998年頃、オンドレイ・レナルトの指揮でミサ曲第3番を聴いた覚えがあります。)
合唱は、かなりの大所帯。男声が約40人、女声が約100人。冒頭はブルックナーらしい弦の音型に乗って、合唱が出ます。合唱は、やや混濁感はあるもののとても力強く熱気があります。ソプラノの独唱もなかなかきれい。曲は5部から成ります。全体にダイナミックで聴き応えのある曲ですが、どうしても彼の交響曲と比較してしまいます。響きにブルックナーらしさは感じるのですが、交響曲のような高揚感と奥深さに不足するような気がします。合唱曲だからでしょうか?それとも構成の違い?それでも、最後は壮大に締めくくられ充実感を感じました。
後半はメインのモツレク。これも生は初めて。冒頭の音楽の何とはかないこと。悲しくも静かで穏やか。あの有名なうつむいたモーツァルトの肖像画が思い起こされます。合唱は力強く、訓練の跡がうかがえます。オーケストラも合唱と一体となっており、よく揃っています。第2曲Dies
iraeは最近テレビなどでよく流れます。激しく燃えるような名曲です。そして第7曲のLacrimosa、本当に心洗われるような美しい音楽です。パンフレットを読んで知ったのですが、今日のレクイエムはジュスマイヤー版とのことですが、ジュスマイヤーが全くの創作で補完した部分もかなり多いんですね。第10曲Sanctus、第11曲Benedictus、第12曲Agnus
Deiの前半はモーツァルトの作ではないのです。モーツァルトとジュスマイヤーの合作といってもいいほどです。他にもいろいろな版があるようですが、このジュスマイヤー版はそんなに違和感は感じません。最後は第1曲のKyrieが再現され、壮大に締めくくられます。
合唱団、オーケストラとも指揮者の荒谷さんの熱心な指導があったと思われます。共演を重ねている両者だけあって、自然に調和し、よくまとまっているように思いました。それにしてもこれだけの大曲2曲をこなせる合唱団はそう多くはないでしょう。ブラヴォー!
しかしながら、私にとって合唱曲というものはどうもとっつきにくさがあります。言葉のせいでしょうか?言葉が邪魔をする?ひとつは、合唱曲には宗教曲が多いせいかもしれません。訳を読んでも、キリスト教と縁が薄い人にとってはぴんときません。では、オペラは?どうもオペラも苦手です。食わず嫌いなだけでしょうか?まあ、あせらずいろいろ聴いていこうと思います。クラシックの海はまだまだ広い・・・。
- 8月24日(土)すみだトリフォニーホール 大ホール
オーケストラ・ディマンシュ第18回演奏会
サン=サーンス:「交響曲第3番」ハ短調 作品78<オルガン付き>
レスピーギ:「教会のステンドグラス」〜4つの交響的印象
(@エジプトへの逃避,A大天使聖ミカエル,B聖クララの朝の祈り,C聖グレゴリオ大法皇)
指揮:金山隆夫
オルガン:佐々木寧子
6月よりかなり多忙な日が続き、今日も会社に出ざるを得なくなったが、どうしても音楽が聴きたくなり昼過ぎに会社を抜けてトリフォニーホールに出かけた。8月は1年の中でもコンサートの最も少ない月だが、よいプログラムを見つけた。オーケストラ・ディマンシュは初めてだが、もらった曲目案内を見ると毎回、かなり意欲的な曲を取り上げており海外公演の経験もある。
サン=サーンスの「オルガン付き」を聴くのはこれが2回目。1回目は1992年の東工大管弦楽団の定期だった。(その後、第2楽章のみ全日本大学オーケストラフェスティバル(?)で聴いた記憶がある。)この曲も私の大好きな曲のひとつ。オーケストラ・ディマンシュの演奏は、弦楽器が美しい。ステージ上の楽器の配置にもこだわりがあるようです。ヴァイオリンが左右に分かれる、いわゆる対抗配置をとっていて、金管も後方ではなく右手にあるため、耳をつんざくような直接音が減り、左側の壁に反射した間接音が耳に入るためか他の楽器とのバランスが良く聴こえます。金山さんの指揮はメリハリがあり、ニュアンス豊かだ。少し思い切りが良すぎるとこともあるが、楽員の乗りがよく実に爽快。第1楽章後半のアダージョはヴァイオリンが極上。本当に美しい音楽です。至福のひととき。
第2楽章は意欲全開。ティンパニはばりばり鳴り、金管も気持ちいいぐらいよく鳴ります。後半のオルガンもオーケストラとよいバランスです。コーダも期待通りの盛り上がり。気分爽快。夏にぴったりの交響曲ですな。
休憩のあと、次の曲に入る前に指揮者によるオルガンの解説があります。パイプオルガンの構造、操作の仕方などなどの説明があります。ストップ(オルガンの横にあるボタン)を押すと音がどう変わるかの実演もあり。そしてバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」の演奏。これは素敵な企画です。アマ・オケでここまでやってくれるのはすばらしいことです。
さて、お次のレスピーギ。これは昨年5月に飯森範親/東京交響楽団で聴いています。この曲は吹奏楽の世界では人気の曲だそうですが、もちろん原曲はオーケストラ。オルガンを含む大編成が必要なのでそうそう実演の機会は多くないはず。私はジョフリー・サイモン指揮フィルハーモニア管弦楽団の録音(シャンドスCHAN8317)を聴いてからすっかり好きになりました。
第1曲、クラリネットと弦楽器が雄大で叙情的な旋律を奏でます。まるで映画音楽のようです。第2曲はローマ3部作もびっくりのかっこいい曲。金管セクションが待ってましたとばかりに咆哮します。ティンパニも決まっていてかっこよすぎ。途中、右手の客席からトランペットが登場。こういう演出も楽しい。第3曲は打って変わって少し物悲しい曲調。レスピーギはこういう情景的な音楽を書くのが巧い。第4曲、冒頭の重々しい低弦が何かを暗示しているよう。次第に楽器が増え、盛り上がっていく。そして神々しくオルガンが鳴り響きます。一旦静まった後、全奏によるフィナーレ。ものすごい迫力。何と巨大な音楽を創ったことか。レスピーギは天才ですね。会場は割れんばかりの拍手。いやいやすばらしいオーケストラですね。やる気が満ちていました。
アンコールが演奏されました。ウォルトンの「宝珠と王杖」(1953)。金管のファンファーレに続いてオーケストラが祝祭的な音楽を奏でます。ウォルトンならではの凝った曲。終わりそうでなかなか終わらさないところはなかなか心憎い。アンコールにこういう秘曲を持ってくるところ、いいですなぁ。また来たいです。
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