最近行ったコンサート
1999年3月
- 3月12日(金)サントリーホール
日本フィルハーモニー交響楽団 第508回定期演奏会
指揮:ギュンター・ヘルビッヒ
シューベルト「交響曲第7番」"未完成"
ブルックナー「交響曲第9番」
またコンサートに行きたくなったので過去にもらったチラシをみていたら、ブル9をやることを知り、行ってきた。指揮者のヘルビッヒはバッハの演奏などに定評がある人だが、CDでも聴いたことはなかった。
最初の未完成。第1楽章はまだよかったんですが、第2楽章はあまりのうつくしさに陶酔状態でした(要するに寝てしまいました)。未完成は名曲だとは思いますが、わたしとしては本当にいい演奏を生涯に1回か2回聴ければ十分の曲のような気がします。あまりにも安易に演奏され過ぎると思うのですが。(今日の演奏が安易だったというわけではないのですが・・・)
期待のブルックナーは、わりとあっさりした開始でした。テンポも速め。金管も大音量でしたが、ティンパニが終始控えめだったのは残念。ところどころアッチェレランドをかけるのがおもしろく、第1楽章の終結部でこんなにテンポを上げる演奏は珍しいと思いました。ただ、聴き終えてみて、全体的に彫りが浅く、指揮者のいいたいことがよく分からない演奏でした。オケも健闘はしていましたが、指揮者の意図をよくつかみきれないまま演奏していた感じでした。ちょっと期待はずれでしたね。今日は。
- 3月20日(土)東京芸術劇場
東京都交響楽団 第487回定期演奏会
ピアノ:児玉桃
指揮:エリアフ・インバル
モーツァルト「ピアノ協奏曲第12番」イ長調K.414
ブルックナー「交響曲第4番」"ロマンティック"<第1稿>
・・・この演奏会の感想、たくさん(この4、5倍)書いたんですが、間違えて消してしまいました。30分以上かかったんだけどな。もう一度書く気はしないので、簡単に。
モーツァルトは強烈な印象はないものの、聴いていてしあわせになってしまう。児玉さんのきれいなピアノが印象的でした。
ブルックナーは通常演奏される<第2稿>ではなく、珍しい<第1稿>による演奏。はじめてCDでこれを聴いたときは、第2稿とのあまりの違いに驚きました。演奏は実に見事で、この複雑怪奇な曲を見事に整理してくれました。さすが、インバル。都響もすばらしかった。ブルックナーはこのあとの第5番で非常に成長したのだということを認識した。この第1稿の第4楽章を聴いて、誰があの5番終楽章の神々しいコーダを想像できようか!
こういうすばらしい演奏を聴いてふと思うことは、1999年3月20日のこの日に、東京という地で自分が生きていて本当にしあわせだなということ。生きているからこういう喜びを味わえたということ。私が足繁く音楽会に行く理由の一つはそこにあるのかも知れません。
- 3月27日(土)東京芸術劇場
東京J.S.バッハ合唱団 第8回定期演奏会
指揮:高橋誠也
ソプラノ氈F高橋節子,ソプラノ:戸畑リオ,アルト:小川明子,テノール:大島博,バス:水野賢司,オルガン:佐藤美樹
管弦楽:東京J.S.バッハ管弦楽団
合唱:東京J.S.バッハ合唱団
バッハ「ミサ曲」ロ短調 BWV.232
「バッハ」は、興味ある作曲家の一人である。私はアンドレイ・タルコスキーの「惑星ソラリス」という映画が大変好きなのだが、その中で使われているオルガンによるコラール「主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる」BWV.639がいまだに頭から離れない。このわずか3分ほどの小曲を聴くだけでもバッハの音楽の偉大さを知るには十分である。しかし、バッハがつくった曲は1000を越え、死ぬまでにその全部を聴くことさえ叶わないかもしれない。そのあまりの巨大さゆえにいままで私はバッハを少々敬遠していた。だから「マタイ受難曲」もこの「ミサ曲ロ短調」も、彼の最高傑作ということは知っていたが、全曲まともに聴く機会はなかった。
当日券売り場に行ったら、2階のわりと良い席が手に入った。会場の雰囲気がいつものオケのコンサートとはちょっと違う。お客さんの年齢層が高い。6、7割が50代以上といった感じか。頭が白い人、まぶしい人が多い。合唱曲の演奏会はこんな感じなのだろうか?それともバッハの聴衆の年齢層が高いのか。
曲は、(1)キリエ(第1〜3曲),グロリア(第4〜12曲)/(2)クレド(第13〜21曲)/(3)サンクトゥス前半(第22曲)/(4)サンクトゥス前半(第23〜24曲),アニュス・デイ(第25〜26曲)の4部構成となっていて、第1部のあとに休憩が入りました。
休憩以外は長い休みもなく、通して演奏され、かなりお尻が痛かった(笑)のですが、初めて聴いた感じでは、前半よりも後半の方が精細に満ちた音楽となっていたような気がします。音楽の形態はいろいろで、合唱と管弦楽で奏でるのがメインですが、独唱のパートも結構あり、ひとくちで「こういう音楽です」と言い表すのは難しい気がしました。
印象に残っているのは、管弦楽が華やかに活躍するグロリアの終曲(第12曲)と、やわらかな光につつまれ静かに高揚していく最終曲(第26曲)です。最後の曲を聴いて、この曲のよさがようやく分かってきたという感じです。演奏はバッハ愛好家の集団ということでとても真摯で、活気に満ちていました。特に独唱と3人のトランペッターがすばらしかったと思います。
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