最近行ったコンサート
1999年7月
- 7月3日(土)大田区民センター
東京ガルテンシュタット管弦楽団 第37回定期演奏会
ピアノ:和田明香
指揮:末永隆一
メンデルスゾーン/「真夏の夜の夢」序曲 作品21
グリーグ/ピアノ協奏曲イ短調 作品16
ブラームス/交響曲第1番ハ短調 作品68
今年の1月に続いて再びこのオーケストラのコンサートに行った。場所も同じくちょっと古びたホール。残響はかなりデッドで、最初はちょっと違和感がありますが、だんだん慣れました。
1曲目の「真夏の夜の夢」序曲。ヴァイオリンがきれいでした。2曲目のピアノ協奏曲は前回と同じく和田明香さんのピアノ。テクニックは相当なもので、切れ味のいいクリアな音が魅力的なピアニストです。もう少し自分の内面を表に出してくれれば文句なしです。(その点、アンコールに弾いたブラームスのワルツはとてもよかったと思いました。)オケは技術的にややばらつきはありますが、皆さん本当に音楽が好きでやっている方ばかりのようで、情熱がじかに伝わってきました。特に、3楽章の終結部はたいへんドラマティックで素晴らしかったです。ティンパニ奏者の正確かつ、非常に情熱的なバチさばきに圧倒されました。
後半のブラームスは、ゆっくりめのテンポで堂々としたものであり、とてもドイツっぽいブラームスでした。第3楽章は特にテンポが遅く、末永さんらしいと思いましたが、私はこういう落ちついた演奏のほうがどちらかと言えば好きです。終結部も見事でした。最後にご挨拶もされたティンパニの方(お名前は存じませんが)の音楽にかける情熱は相当なものと見てとれました。あれだけ燃えられればこんな幸せなことはないでしょう。アマチュア万歳!という感じのいい演奏会でした。
お客さんが少ないのは残念な限りですが、できればもう少しいいホールでやればお客さんも集まるのかなと思います。陰ながら応援しています。
- 7月11日(日)東京芸術劇場
ワグネル・ソサィエティー・OBオーケストラ
第46回定期演奏会(創立25周年記念演奏会)
指揮:矢崎彦太郎
ソプラノ:浜田理恵/アルト:栗林朋子
ワグネルOBオーケストラ創立25周年記念合唱団
マーラー/交響曲第2番ハ短調「復活」
「復活」が生で聴ける!ということで行ってみた。私はブルックナーは大好きだが、マーラーにはそれほど親しんでいない。好きと言えるのは交響曲の1番、3番、5番ぐらいで、あとは聴いたことはあっても印象に残っていない。
会場はほぼ満席。第1楽章は厳しい響きの主題で開始される。その後いくつかのテーマが出ては消えていく。第2楽章の前で合唱団が入る。オケと合唱団で300人を越える大編成である。第2楽章はのどかな歌の楽章。ティンパニの強打で開始される第3楽章は夢の中の舞踏会のような軽やかな音楽。第4楽章はアルトの独唱による慰めの楽章。栗林さんの独唱は落ちついた声でとてもよかった。第5楽章はオケの爆発で開始される。舞台裏から金管の音が響く。後半でようやく合唱が登場。とてもきれいな合唱で、練習の跡がうかがえました。そして感動的なコーダ。指揮もオケもよくまとまっていて、立派でした。
しかし、わたしにはよく分かりませんでした。この曲の言わんとするところが。いろいろな楽想が出てきて、あれとこれはいったいどういう関係にあるの?という場面がしばしば。80分間じっと聴くのはちょっとつらかった。今日の演奏はかなりいい線いってたと思うけど、プロの迫力ある音で聴いたら分かるようになる?いずれにしてももう少し修行が必要のようです。(3番は大好きなんだけどな。)
- 7月24日(土)東京オペラシティ・コンサートホール
ベルンハルト・ハース オルガンリサイタル
オルガン:ベルンハルト・ハース
J.S.バッハ/「前奏曲とフーガ」イ短調BWV543
ブルックナー(ベルンハルト・ハース編)/「交響曲第6番」イ長調
2年ほど前だったか、ブルックナーの「ロマンティック」のオルガン・トランスクリプションのCDが発売されたときは、ブルックナー・ファンの夢が叶ったり!と想像するだけでわくわくしてしまった。もっとも、CD屋で試聴してみたら「やっぱりオーケストラにはかなわないなぁ...」ということで結局買わずじまいだったけど。その後、8番のリオネル・ロッグ氏による編曲版が発売され、こちらは買ってみたが、なかなか楽しめた。
そして今度は6番が演奏されると知り、楽しみにしていた。交響曲のトランスクリプション(やはりピアノが多いですが)好きの私としては、本当に夢のようなコンサートなのです。余談ですが、交響曲第6番の第2楽章アダージョは、ドイツのエルヴィン・ホルン氏による編曲版があり、CDも発売されています。(先日、中古屋で偶然見つけ、買いました。ブルックナーの数少ないオルガン曲と、演奏者による補完・編曲版が収められている貴重なCD!)もちろん今日の演奏会は演奏者ハース氏によるオリジナル編曲版。
お客さんの入りはまずまず。前半はバッハの前奏曲とフーガ。冒頭の宇宙っぽい旋律(意味不明ですが)がかっこいい曲。私、オルガンの構造についてほとんど知りませんが、オルガンの演奏って本当に難しいと思いました。今日の席は2階席で、オルガンと同じ高さにあるため、演奏している様子がよく見えたのですが、まず鍵盤が3段あり、足の下にも足で踏む鍵盤があり、そして鍵盤の両脇の壁面に音色を変えるボタンがずらっと並んでいるのです。両手、両足全部使っての演奏です。それを全部暗譜でやるのですから、その難しさは想像を絶します。演奏する人もすごいですが、作曲したバッハもやはりすごい。
そしていよいよブルックナー。あの小さな鍵盤からホールを埋め尽くすような大音量が出てくる。ハース氏の編曲&演奏は音色も含め、原曲をかなり忠実に再現していて、ここに至るまでの努力の跡がしのばれる。第1楽章が終わり、第2楽章に入るまで、少し長めの間を取り、いよいよ美しいアダージョに入る。かなり遅めのテンポで、演奏者の気持ちの入れようが伝わってきた。私はこの楽章がブルックナーが書いた音楽の中で最も美しいと思うし、とても好きだ。第3楽章、冒頭の旋律がとても新鮮に聞こえた。第4楽章、最後の短いコーダではオルガンが壮麗に鳴り響き、この長い曲を締めくくった。
ブルックナーはなんていいオルガン曲を作曲してくれたんだ!と思うほど、オルガンでの演奏に違和感がなく、編曲・演奏も自然の流れを大事にしたもので、実に見事であった。本当にこれを編曲して演奏することの難しさなど想像を超えるが、これを生で聴けるなんて、なんて幸せなことかと思った。ハース氏にはぜひこの偉業を記録に残してほしいものである。
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