最近行ったコンサート
1999年12月
- 12月5日(日)愛知県芸術劇場コンサートホール
第35回メサイア演奏会
指揮:本名徹次
管弦楽:名古屋フィルハーモニー交響楽団
ソプラノ:山本真由美/カウンターテナー:安藤愼悟
テノール:星洋二/バス:戸山俊樹
チェンバロ:湯口依子/オルガン:小林英之
合唱:ヘンデル協会
ヘンデル/オラトリオ「メサイア」
仕事でしばらく名古屋に暮らすことになり、さっそくコンサートに行ってみた。情報はコンサート情報誌「ぶらあぼ」で見つけました。最近、全国版になり、これ1冊あれば日本中どこにいてもコンサート情報が得られるという、実にありがたい雑誌です。しかもタダですし。ホールや大型CD店に置いてありますので、ご存知ではない方はぜひ探してみてください。
愛知県芸術劇場は名古屋の繁華街、栄にあり、とても立地条件がいい。この日もCD屋めぐりをしてからホールへ向かったのでした。ここにはコンサートホールのほか、大ホール、小ホールもある大きな建物。まだできて数年でしょうか、とてもきれい。建物の雰囲気は東京芸術劇場に少し似ています。
さて、ホールに入るとまだ新しい匂いがします。ステージの後ろにも座席がある、サントリーホールと似た構造。私は2階のステージ横側に座りました。
メサイアは「ハレルヤ!」で実に有名な曲ですが、私はそのハレルヤぐらいしか知らず、まともに全曲聴くのは今日が初めてです。パンフレットを開いて気づいたのは、歌詞が英語だということ。ヘンデルはドイツ生まれですが、25歳以降はイギリスに住んでいたので歌詞が英語なのは当たり前なのかもしれません。でもクラシック音楽の歴史の中では、ドイツ語とイタリア語が主流なので英語のオペラや声楽曲っていうのはそんなにたくさんはないのではと思います。(それでも100曲や200曲は下らないとは思いますが。)
全3部構成で、第1部の後に休憩が入りました。前に聴いたバッハのカンタータに比べると、華やかな印象があり、特に合唱部は見事に書かれていると思いました。英語の歌詞は、思ったよりずっと平明な表現で、聴きながら目で追って行けました。やっぱり歌詞がわかるとぜんぜん違いますねぇ。有名なハレルヤは第2部の最後。ハレルヤに入る前に指揮者が少し息を入れると、やわら観客が立ち上がりはじめたので私も慌てて起立。ハレルヤでは全員起立する習慣があるんでしたね。
名古屋フィルの演奏はきびきびしていて、音もきれいでいい演奏でした。独唱ではテノールの星氏がなかなかいい声を出していました。そして、すばらしかったのがヘンデル協会合唱団。おそらく毎年歌っている人が多いのでしょう。曲を完全に自分のものにしていて、それを楽しむ余裕さえ感じました。
メサイアはやっぱり名曲です。こんなに親しみやすく、華やかな気分にさせてくれる曲はそんなにありません。よい演奏会でした。
- 12月31日(金)東京芸術劇場大ホール
第120回宇宿允人の世界
指揮:宇宿允人
管弦楽:フロイデ・フィルハーモニー
ソプラノ:吉田美子/アルト:西啓子
テノール:吉田伸昭/バス:北村哲朗
合唱:フロイデ・フィルハーモニー合唱団・葛飾区民合唱団・創価大学第九合唱団
ベートーヴェン/「エグモント」序曲 作品84
ベートーヴェン/交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付」
年末恒例の第九。とはいえ、大晦日にやるのはここだけだろう。最初のエグモント序曲。かなりテンポを遅めにとり、堂々とした開始である。彼の指揮でこの曲を聴くのは今回で3回目ぐらいだが、今日のはかなり違う。終結部のトランペットもよく鳴っていた。
そしてメインの第九。アンサンブルがいつもに増してすばらしい。名ティンパニスト山口氏も快調!このオケはヴァイオリン・セクションが実に美しいのだが、今日は最高で、第2楽章の冒頭など、あまりの鋭さにぞくっとしてしまうほどだった。第3楽章ははやりの言葉ではないが、まさに癒しの音楽。これまでの緊張を解きほぐしてくれる。目をつぶって聴いているうちに体の疲れもすぅーととれた。
そして第4楽章。バスの北村氏はなかなかよい声である。そして合唱団が熱唱だった。全員が全身全霊を尽くして歌っているのがひしひしと伝わってくる。相当練習したのだろう、オーケストラともどもよく揃っている。イン・テンポが基本の宇宿氏だが、最後の数小節では珍しくアッチェレランドをかけ、思わず圧倒されてしまった。
いままで生で聴いた第九では最高の演奏だった。実は2年前にもこのコンビで第九を聴いたのだが、そのときの出来映えは今一つで、宇宿さん自身も納得がいかなかったようで、アンコールもなかったと記憶している。今日のは最近の演奏会の中では最高の演奏だったのではないだろうか。
最後にバッハのG線上のアリアが演奏された。宇宿さんのG線上のアリアは本当に信じがたいほど美しい。こんなに純粋で透き通った演奏はなかなかないと思う。同じくアンコールでよく演奏するバーバーの弦楽のためのアダージョも実に美しい。人間、つねにこのように美しくありたいものだ。
- 12月31日(金)横浜みなとみらいホール大ホール
ミレニアム・ジルヴェスターコンサート
指揮:飯森範親・尾高忠明
管弦楽:横浜みなとみらいホール・ミレニアム・ジルヴェスター・オーケストラ
ピアノ:高橋アキ・伊藤恵・山岡優子
ヴァイオリン:徳永二男・水野佐知香・千住真理子ほか
チェロ:堤剛ほか/フルート:工藤重典ほか/パーカッション:吉原すみれほか
ソプラノ:三縄みどり/バリトン:平野忠彦
司会:草野仁・黒柳徹子
R.シュトラウス/「ツァラトゥストラはかく語りき」冒頭
J.シュトラウスU世/「美しく青きドナウ」より
シベリウス/交響詩「フィンランディア」
モンティ(千住明編)/「チャルダッシュ」
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲より第3楽章
管弦楽メドレー(千住明編)
虚無僧作法/「呼竹・受竹・遇対」
諸井誠/「竹籟五章」より
モーツァルト&ベートーヴェン/トルコ行進曲
レノン=ジェフスキー/「平和を我らに」によるショート・ファンタジー
レノン&マッカートニー=三輪眞弘/レット・イット・ビー<アジア旅行>
ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲「アメリカ」第1楽章より
ヴィラ=ロボス/ブラジル風バッハ第1番(チェロ合奏のために)より序奏(エンボラーダ〜土俗的舞曲)
石井眞木/「アフロ・コンチェルト」より
ヴェルディ/歌劇「アイーダ」より行進曲
ベートーヴェン/「ピアノ、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲」より第3楽章
ヴェルディ/歌劇「椿姫」より“ああ、そはかの人か〜花から花へ”
ヴェルディ/歌劇「椿姫」より“プロヴァンスの海と陸”
モーツァルト/歌劇「魔笛」よりパパゲーノとパパゲーナの二重唱“パ、パ、パ、パパゲーナ”
J.S.バッハ/「2つのヴァイオリンのための協奏曲より」第1楽章
J.S.バッハ(千住明編)/G線上のアリア
千住明編/八ッピー・バースデー・トゥ・ユー〜1月1日
昨年、一昨年はオーチャードホールの「東急ジルベスターコンサート」に行っていたが、今年はみなとみらいホールでやるというのでこちらに行ってみることにした。少し遅れたので、はじめの2曲は聴けなかったが、尾高さんの「フィンランディア」はなかなかの熱演でした。三橋貴風氏の尺八の演奏、吉原すみれ氏のパーカッションによる石井眞木の曲が特に印象に残った。初めてということで、やや時間配分がうまくいかなかったところもあったが、そこはベテランの黒柳徹子と草野仁両氏のおしゃべりでうまくつないでいた。それにしても黒柳さんはよくしゃべること!
それぞれの演奏はとてもよかったのだが、プログラム全体としてのまとまりがややなかったように思う。あれだけの豪華メンバーをそろえたのはすごい!が、演奏だけじゃなくて、もう少しトークの時間があってもよかったのでは。伊藤恵さんの出番がベートーヴェンの三重協奏曲の第1楽章だけ、千住真理子さんがG線上のアリアだけなんてもったいない!と思います。
でも、何ごともなく2000年を迎えられました。会場の照明が消えるとか、そういう事態もありませんでした。(プログラムには非常時はコンサートを中止することもあると書いてありました。)
今年もよい音楽にたくさん出会えますように。
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