九州の旅【その5】
日 程
1999年
6月5日(土)
小倉11:07 11:28折尾11:43 11:58若松12:31 12:48折尾13:19 14:32桂川14:36 15:04原田15:15 16:16大牟田16:25 17:16熊本17:22 17:33水前寺〜熊本県立劇場〜水前寺泊
6月6日(日)
水前寺公園〜市内見物〜熊本11:40<つばめ8号>12:10大牟田12:21<西鉄大牟田線特急>13:21西鉄福岡〜アクロス福岡〜天神16:21 16:32福岡空港17:10<JAL368便>18:40羽田空港
旅の記録
6月5日(土)
仕事で北九州に行った。金曜の晩は同期と3人で飲み食いし、結局ホテルに帰ったのは朝4時だった(小倉はホントに遊べる街ですなぁ)。寝るころにはもう空が明るくなっていたが、急いで布団にもぐりこみ、10時にはホテルを出た。
今回の旅の目的の半分は、コンサートに行くことである。日頃は東京のコンサートに行くばかりだが、旅先でコンサートに行くという体験を是非してみたかった。前もって調べたところ、今日は熊本で、明日は福岡でアマオケのコンサートがあるようなので両方行くという欲張りな計画を立てた。
ということで今日は夕方までに熊本に行けばいいのだが、できれば乗ったことのないルートで行きたい。そこで筑豊本線経由で行ってみることにした。筑豊本線は福岡県北九州市の若松から同筑紫野市の原田までの66.1kmの線だが、全線を直通する列車はなく、途中の桂川というところで乗り換えなくてはならない。まずは、盲腸線のごとくなっている若松に行くため、折尾まで行った。途中、枝光を過ぎるとスペースワールドが見えたが、来月にはスペースワールド駅が開業し、枝光と次の八幡の間のルートが変わることになっている。旧ルートに乗るのはこれが最後となる。
折尾で降りて、筑豊本線の乗り場に行く階段を下りていくと、雰囲気ががらっと変わる。地方私鉄の駅のようだ。ホームに屋台が出てたこやきを売っていたりする。なんとものんびりした駅である。しばらく待つとディーゼルカーが来た。走るところも私鉄のよう。洞海湾がちらちら見え、終点若松の到着。思ったより立派なホームであった。ここでいつもの「安い宿情報」をくくって、熊本の宿を予約した。若松では特に何をする予定もなく、そのまま戻るだけ。だが、CD屋があるとつい足が向いてしまうのはどうしようもないですな。
さて、再び折尾まで行って、駅前の食堂で昼食を取り、筑豊本線経由の博多行きに乗る。非電化線なのに架線があるのはどうして?と思ったら、もうすぐ電化されるらしい。車内は土曜の午後ということで高校生がたくさんいて、けっこう混んでいた。列車はだだっぴろい筑豊の平野をひたすら走る。車窓におもしろいものはあまりない。
桂川で隣のホームの黄色い1両のディーゼルカーに乗り換える。ここから篠栗線に入って博多まで行くのがメインルートとなっていて、ここから鹿児島本線との接続駅の原田まで行く列車は極端に少なく、1日わずか7往復。これから乗る14:36の前は10:05だから、4時間半も開いている。駅数にしてたった4つなのだが、よっぽど乗る人がいないのだろう。こうして私が乗った列車にも10人も乗っていない。
だが、列車はいままでの平凡な車窓とは変わって、にわかに山が迫りすこしおもしろくなる。途中の長ーいトンネルで峠を越える。西鉄の線路を越え、再び丘陵地帯を少し登ると鹿児島本線の線路が見え、原田に着いた。
ここからはひたすら鈍行で熊本まで行く。車内は空いていて、列車も快速に走るので、昼寝にはちょうどよく、よく寝かせてもらった。大牟田で乗り換え、熊本へ。途中、有名な田原坂の合戦場が見える。田原坂という駅もあり、これがまた静かな丘陵地にある駅で、思わず降りたくなるようないい駅である。
さて、熊本駅に着いた。今度は豊肥本線に乗り換えて、市内の水前寺というところで降りた。今日のコンサート会場の熊本県立劇場はここから歩いて約10分のところ。並木のあるきれいな道を歩くと、落ちついた雰囲気の建物の前に着いた。中は、東京文化会館のロビーを思わせる。ここはホールだけでなく、いろいろな施設があるようで、建物はかなり大きい。会場前だったが、もうすでにお客さんが集まっていた。聴いたのは、長崎大学管弦楽団&熊本大学フィルハーモニックオーケストラ&熊本学園大学グリーンフィルハーモニックオーケストラの3大学の合同演奏会。(演奏の感想は「最近行ったコンサート」のページを見てください。)
演奏に満足してホールを出て、心地よい風に吹かれながらホテルまで歩いた。泊まったのは熊本ビジネスホテルというところ。名前は平凡で、1泊4800円とかなり安めなので期待していなかったが、とてもこぎれいなホテルで、大浴場もあり、とても満足だった。
6月6日(日)
ホテルを8時半ごろ出て、歩いて7、8分の水前寺公園に行った。正式には水前寺成趣園。17世紀に初代肥後藩主の細川忠利から三代、80年を駆けて築造された桃山式庭園である。広さはそれほどでもないが、小高いピークを山に見立て奥行きを演出していて、なかなか見事な庭園である。あいにく雨が降ってきたが、時雨に濡れる庭園も悪くない。
公園のそばから路面電車に乗って、繁華街の通町筋というところまで行く。熊本の市電は2系統あり、それぞれかなり長い路線である。最近、路面電車が見直されているというが、街のシンボルとしても路面電車は大いに活躍してもらいたいものだ。商店街のアーケードにはいると、Tower
Recordsの文字を見つけたので入ってみる。クラシックもそこそこの品揃えで、値段も東京と同じ。タワーレコードは地方にもどんどん進出しているが、東京と同じものが同じ値段で買えるのは地元の人にとってとてもありがたいものだろうと思う。タワーレコードは地方のクラシック音楽の普及に大きな貢献をしている。私のような趣味の人間も日本中どこに行っても不自由しない。
しばらく商店街をぶらついて、また市電に乗って熊本駅に行く。11:40発の特急「つばめ」に乗り、駅で買った弁当を食べる。つばめはブラックのヨーロピアンな車体で乗り心地もいい。JR九州の誇る名列車である。通称つばめレディと呼ばれる添乗員もまるでスチュワーデスのような容姿と応対のよさで評判が高い。だが、私は30分乗っただけで、大牟田で下車。ここから西鉄に乗り換える。
西鉄はここ大牟田から博多の繁華街の天神までを結んでいる。ほぼJRと並行しているが、接続駅はここ大牟田だけで、あとはJRが通っていない町や、JRよりも町の中心部を通っており、なかなか巧みに線路を敷いている。したがって、この区間はJRと西鉄の競争があり、西鉄の方は料金不要の特急を30分おきに走らせている。JRのつばめの場合、大牟田−博多間は45分で2170円、快速で最速60分1250円であるのに対し、西鉄特急は大牟田−西鉄福岡間は60分で1000円である。天神に行くなら西鉄に決まりだろう。座席もクロスシートで、つばめよりは明らかに劣るとしても、十分である。しばらく寝ている間に終点にあっさり着いた。13:21分着。
さて、昨日に続けて今日もコンサート。今日の会場はアクロス福岡。駅から歩いて5、6分、ビルの斜面に樹が茂っており、「天空の城ラピュタ」に出てきそうな建物だ。さっそくチケットを買って、中に入った。聴いたのは、福岡コールフェライン&福岡男声合唱団と福岡OBフィルハーモニーの演奏会。とても立派なホールでした。(詳しくは「最近行ったコンサート」のページを参照してください。)
今日はこのまま飛行機で東京に直行することにしている。天神を見物する時間が全くないが、また来れるだろうと思ったので見物時間はゼロにした。(そのぶん熊本の見物をしたわけです。ちょっとだけだけど。)ホールのそばの天神駅から地下鉄に乗って、福岡空港まではわずか11分。ここはおそらく日本一繁華街から近い空港である。
昨年のスカイマーク・エアラインズ誕生のおかげで航空運賃がどんどん安くなるのはありがたいことで、福岡−東京の大半の便は半額の13700円で買えるようになった。(ただし前日までに予約が必要。)新幹線に乗れば2万円は軽く超えるから、選択に迷う必要もない。羽田までは90分。九州で午後のコンサートを聴いて、まだ明るいうちに東京に着けるとは、何と便利なことか。
かくして、旅先で2晩連続コンサート計画はみごとに達成されたのでした。めでたしめでたし。(ちょっとぜいたくすぎ?でも、たまにはこういうのもありでしょう。)
〜おわり〜